2013年2月28日木曜日

アルタール山ツアー

前回のコトパクシ山に続いて、ALTAR(アルタール)という山に登るツアーに参加しました。
我が家から見えるアルタール。
あの形がかっこいい。
アルタールは、エクアドル、チンボラソ県、ペニーペという場所にある山です。
アルタールは標高5319m。大昔に大噴火した影響で頂上はギザギザ。噴火する前は、チンボラソ山6267mよりも高かったとされています。山の形が強そうで男前な山です。エクアドルの中で、もっとも本格登山が難しいとされている山です。この山には、頂上付近に多くの湖があり、その湖を巡るツアーが人気です。

先日、そのアルタールツアーに参加しました。私の申し込んだツアーは、車でふもとまで行き、その後、馬に乗って湖を数か所巡る日帰りツアーです。

しかし、ハプニング続きのツアーでした。

まず、車に揺られて1時間後、車がぬかるみにはまって動けなくなりました。
ツアー客3人とガイドで車を押してなんとか脱出。
道なき道を進むこと2時間、やっと馬が待つ場所に到着しました。
ここから、馬に乗り湖を巡る予定でしたが・・・。
車が時間通りに到着したものの、肝心の馬さん達がいません。まあ、エクアドルではよくあることなので、周りの景色を見て時間をつぶしていました。その間、ガイドは到着を伝えるために、馬主の家に行ってくれていました。

1時間が経過・・・。嫌な予感がアルタールのふもとに漂ってきました。

1時間半が経過。やっとガイドが馬主の家から返って来ました。表情は暗く、結果は安易に想像できました。しかし、その理由に驚かされました。
「馬主たちは完全に酔っぱらっていて、話が通じなかった。馬に乗って湖を巡るのは無理だ。」と・・・。

前日にツアー会社から4頭の馬のレンタルを頼まれた馬主が、酔っぱらって馬を貸し出せないという状況です。私たちは、2時間車に揺られやってきましたが、酔っ払いのせいでツアー中止。さすが、エクアドル。日本人の想像をはるかに超えています。

せっかくきたので、とりあえず2時間ほど歩きました。
沼のような登山道。
膝までずっぽり。

酔っ払いに振り回された日本人とアメリカ人。
この2時間の登山は、それなりに楽しかったです。しかし、写真の背景が湖ではないのは本当に残念でした。みなさん、お酒には気をつけましょう。

2013年2月27日水曜日

すごいの一言!コトパクシ山

先日、コトパクシ山に行ってきました!
美しすぎますコトパクシ。まるで富士山。



























では、ちょっとコトパクシ情報。

  1. 私の住むチンボラソ県の横にあるコトパクシ県にある美しい山です。富士山みたいです。  (エクアドル、山岳地方の県名は、その地区の大きな山の名前が使われています。)
  2. コトパクシ山周辺は国立公園になっています。この国立公園は、ガラパゴス諸島に次ぐエクアドル2位の観光客を集める自然観光スポットです。
  3. 標高5897m。活火山としては世界最高峰とガイドが言っていました。
  4. 一番最近では、1940年に大噴火したそうです


上記の写真の、雪と雪ではない部分の境ぐらいまで車で行き、少しだけ登山しました。

登山した道はこんな感じ。
足が埋まるような砂地で登るのに苦労しました。
このまま2時間ほど登ると氷河のある場所に到着しました。
ガイドの右側にある壁が氷河。
この場所の標高が、約5000m。人生で最も高い場所に立ちました。
そして、この辺りから見下ろすコトパクシ国立公園がすばらしかったです。
コトパクシから見下ろすコトパクシ国立公園。
自然の規模が半端ない。
こんな壮大な自然を目の当たりすると、「自然の中に生かされているんだな~」と感じることができました。

山を下りてからも自然の凄さを感じました。それは、コトパクシ山から33km離れた場所にある巨大な岩です。この岩は、1940年の噴火の際に飛んできたコトパクシの頂上付近の一部です。

「どんだけデカいのどんだけ飛ばすねんコトパクシ!」
一生懸命押しても動きませんでした。
こんなデカい岩が33km先まで飛ぶなんで想像がつきません。

自然って、ほんまにすごいものなんやと感じたコトパクシツアーでした。


2013年2月23日土曜日

これがエクアドル人

私のエクアドルでの活動も一ヶ月を切りました。最近は研修会の回数を減らし、まとめの作業を行っています。そして、時間に余裕があるときは、お世話になった学校を訪問し別れの挨拶をしています。本日訪れた学校で、「エクアドル人」を感じました。
畑の奥に見えるのが、本日訪れた学校。全校生徒30人、教員3人の小さな田舎の学校です。
約1年前、この学校の子どもたち相手に学力テストと算数トレーニングを1ヶ月間行いました。それからは、研修会が忙しく一度も訪れることができませんでしたが、印象深い学校の一つです。帰国前に協力してくれたお礼を言いたくて訪れました。

しかし、学校訪問をすることを、その学校の校長先生に全く伝えずに、訪問しました。なぜなら、事前に伝えると「盛大なお別れ会」を企画する可能性があるからです。授業が中断されるなど、学校に迷惑がかかってしまうからです。私は一言「お世話になりました。」とだけ伝えて、すぐに帰るつもりでした。

私が、学校の門をまたいだ瞬間、3人の先生が「どうしたんだ!奇跡だ」と大喜びしてくれました。そして、恐れていたことが起きてしまいました。校長が二人の先生に料理の準備をするように指示したのです。私は「お願いだからやめて」と言うと、校長はニヤッと笑い「私たちの性格よく知ってるでしょ?」と。私はしつこく食い下がりましたが、彼女たちを止めることはできませんでした。

現在朝の7時15分。私はいつものように朝食をしっかり食べました。しかも、授業は??
すばやく歓迎の料理に取り掛かる先生と校長。ありがたいような、逆に迷惑なような・・・。
私の突然の訪問が原因で、子どもたちの1時間目は中止。けど、片言の外国人をここまで歓迎してくれるのは嬉しいものです。私が食べ終わった後は「子どもたちとお別れ会」
お別れ会後に写真撮影。
エクアドル人の温かさというか、お客様を歓迎する文化というか、まさに「エクアドル人」たるものを感じた一日でした。エクアドル人のこんな所、少しだけ吸収して日本に帰りたいと思います。けど、少しだけでいいです。

2013年2月22日金曜日

チンボラソ山に大接近

先日、バスでボリバール県に行った際、エクアドルの母なる山「チンボラソ山」の横と通りました。天気も良く、スカッときれいに見えました。毎日見ている山ですが、改めて凄い山だと感じました。
6310mのエクアドル一高い山。

毎日、見ている山ですが、毎日感動できます。

バスが通っている場所は、既に富士山より高いです。
大昔の噴火の影響でしょうか、この辺り一帯、黒い砂と岩しかありませんでした。そして、所どころにリャマが生息していました。
3匹のリャマがいます。見つけられましたか?
チンボラソ山は、私の住むリオバンバ県からもはっきり見えます。街を歩くとき、チンボラソ山が探すのが癖になってます。天気がよく山がはっきり見えたらいい気分になります。
エクアドルのシンボル
「よっチンボラソ山」
日本に帰国しても、癖でチンボラソ山を探してしまうんだと思います。

ほなもう一回チンボラソ。


2013年2月21日木曜日

出会いました最高のジュース

エクアドル生活残り一月にして、出会いました最高のジュースに!

先日、ある友人の家を訪ねた際、朝食に出てきたジュースです。
とてもおいしかったジュース。
飲んだ瞬間「ウマっ!」と言ってしまいました。ここでスペイン語ではなく関西弁が出てしまうところがまだまだです。それにしても、すっきりおいしいジュースでした。

このジュースと言うかミルクシェークには、バナナとマンゴーが入っていました。私がエクアドルで好きなフルーツトップ2です。そら、私にとって最高のジュースです。そして、友人はミキサーにかける前に氷を3個ほど入れてました。このひと手間が美味しさを際立ててました。
今が旬のマンゴーと、私の大好きな赤バナナ。
この組み合わせ、美味いに決まってます。
ミキサーにかける前の状態。
おいしかったので、最近の私の朝食にハードローテーションです。みなさんも試してみてください。

2013年2月20日水曜日

ランニング仲間を招いてのお食事会

1年9か月前、長野県駒ケ根訓練所で生活しているとき、いくつか目標を立てました。その一つは「エクアドルで一人は親友をつくること」です。

おかげ様で、友達以上の「親友」と私が思える友人が何人かできました。彼らはみんなランニング仲間です。毎朝、一緒に汗を流し、レースでは励まし合い、レース後は食事をしながら楽しく会話ができる信頼できる仲間です。彼らが私のエクアドルの生活を2倍も3倍も楽しくしてくれました。

帰国を一か月前に迎えた2月17日、感謝の気持ちを込めて、エクアドル支部長主催のお食事会を開催することにしました。

この日は、朝6時から彼らと15kmのランニングをしました。そして12時半に彼らを招いてお食事会をしました。

私が作ったメニューは、カレー、春巻き、コールスローサラダ、そしてデザートはきなこ餅です。変な組み合わせのお昼御飯です。なぜなら、私の大好物を並べたからです。
支部長の大好物オールスター。
その過程でいくつか面白いことに気付きました。
① 私の親友たちは日本人のように時間に正確でした。
私が伝えた12時半に全員集合しました。エクアドルでは奇跡に近い現象です。ランニングしている人は、やはり時間にこだわりがあるようです。
時間通りに集合する親友たち。
② エクアドルには灰汁(あく)をとる文化が定着していないようです。
私がカレーを作っている際、アクをとっていると、友人の奥さんが「何のためにするんだ?」と質問してきました。「おいしくするためだ」と答えると、「私も明日からアクをとる」と言ってました。(笑)

③ それぞれの食事に対する反応が面白かったです。
・日本のカレールーを使ったカレーはエクアドル人にも好評でした。しかし、最少は、あの黒いような茶色いような色に抵抗を感じていたようです。
・春巻きの皮のパリッとした触感に感動してました。
・コールスローサラダを見て「面白い」と言っていました。エクアドルにはキャベツを千切りにして食べる習慣はないようです。食べた後は「これは我が家でもやろう」と言ってました。
・きなこ餅が予想以上に大人気。皿に残ったきな粉を指に付けて最後まできれいに食べてくれました。
きな粉餅。
この後、洗う必要がない位、粉まできれいに食べてくれました。
食事を終えた後、会話はやっぱりランニングのことでした。
おいしい食事を囲んで、気の合う仲間と、好きな話題で楽しむのは本当に幸せな時間でした。



2013年2月19日火曜日

2013年2月17日 エクアドル総選挙

2月17日はエクアドル総選挙の投票日でした。私はその日の朝もランニング仲間5人と早朝ランニングしました。走り終わった後、彼らは熱く選挙について語っていました。政治用語が難しく全く理解できませんでした。まだまだですエクアドル支部長。

今回の選挙では、大統領と議員を選出します。エクアドルでは、18歳以上の国民は投票が義務化されています。

義務化された選挙の様子に興味があったので、コソッと投票の様子を覗いてきました。
投票会場となったある高校の校門前。
日本同様、学校が投票所になります。身分証明書の番号によって、どの学校で投票するか決められます。国民全員が投票する訳ですから、校門の前は大勢の人と出店でお祭りのような雰囲気でした。投票時間は、朝の7時から夕方5時まで。

投票できなければ、約45ドルの罰金が課せられます。夕方5時になった瞬間、投票施設はすばやく撤収されました。間一髪間に合わなかった人は、関係者に詰め寄っていました。そらそうです。45ドル支払わなければならないのですから。私の感覚ではエクアドルの45ドルは、日本の2~3万円に相当します。
ギリギリ間に合わず、関係者に懇願する投票者。
5時に間に合わず入れなかった投票者達。
投票を済ませると、以下のような投票証明書カードが配られます。
投票証明書カード。
これが投票した証明書となり、万が一、罰金を要求されても、この証明書を見せれば大丈夫なわけです。小さいですが45ドルの価値がある紙なのです。そのため、門を出たところには、その証明書をラミネートするお店が点在していました。多くの人はお金を払い証明書をラミネートし、財布に大切に保管していました。 とても興味深い光景でした。
ラミネート屋さん。
そして、夜7時には投票結果がテレビ放送されました。
大統領はラファエルコレア氏。再選です。

「ラファエル大統領、私の大好きなエクアドルをよろしくお願いします。」

2013年2月17日日曜日

サッカーエクアドル代表

先日、エクアドル代表とポルトガル代表のサッカー親善試合がありました。ポルトガルはクリスティアノロナウドを擁する強豪チームです。FIFAランキングでも6位。

そんな相手に挑んだエクアドルでしたが、なんと3対2で勝ちました!すごい凄すぎます。
肩を落とすポルトガル代表ロナウド選手。
エクアドルのサッカーがここまで強いとは知りませんでした。2014年ワールドカップ南米予選では現在堂々の2位。FIFAランキングでは12位、フランスやブラジル、そして日本よりも上位に位置しています。

2014年のワールドカップで、日本VSエクアドルが実現することも夢ではありません。がんばれエクアドル!!!

2013年2月16日土曜日

NHK「地球ラジオ」に出演!

一月前、NHK「地球ラジオ」に出演のオファーがありました。地球ラジオとは、毎週(土)(日)17:55~18:50に、NHKで放送されているラジオ番組です。
NHK「地球ラジオ」のサイト http://www.nhk.or.jp/gr/


世界各国の面白い文化を紹介したり、海外で生活する人にインタビューしたりして、地球の様子を伝える番組です。私は「にっぽんチャチャチャ」というコーナーに出演することになりました。海外で活躍する日本人を紹介するコーナーだそうです。活躍できているかは別にして、ラジオで自分を活動を紹介できるのは嬉しいものです。

1年ほど前、エクアドルでもラジオに出演したことがあります。その時はスペイン語だったので緊張しました。今回の地球ラジオはもちろん日本語。「緊張の必要ないわ~」と安心していましたが、大間違い。エクアドルラジオより緊張しました。なぜなら、ラジオ局の方としっかり準備したからです。さすが日本って感じがしました。ラジオ局の方の「いい番組を作りたい」という熱い思いがヒシヒシと伝わってきて、その思いが私にもしっかり伝染していました。自分の伝えたいことがしっかり伝わるように私もいろいろ努力しました。そんな準備期間があったので、本番直前は心臓バクバク。

収録本番はあっという間に終了。久しぶりにがんばって日本語を話した気がしました。

そんな私の様子は以下の日時で放送されます。

2月17日(日) 18:15頃~(8分程度)。この8分に私のエクアドルでのボランティア活動の様子がギッシリ詰まっています。是非聞いてください。
メディアは、NHKラジオ第1(AM)、NHKワールド・ラジオ日本(短波)、そして番組HPでのインターネット同時放送などもあります。また、番組HPで1週間、その放送を聞くことができるそうです。

ラジオ局の方の期待に応えることができたでしょうか? 本番の放送が楽しみです。

2013年2月15日金曜日

一年で花屋が最も忙しい日、2月14日。

本日2月14日バレンタインデー!
エクアドルでは「サンバレンティン」と言います。エクアドルの2月14日は日本と大きく異なります。

まず、チョコレートではなく花を贈るのが一般的です。そして、男性からでも女性からでも関係なくプレゼントが渡されます。ということでホワイトデーはありません。この日、お花屋さんは一年で一番忙しい日になります。花屋は男女問わず多くのお客でにぎわっていました。

職場でも全員に花が配られました。
配られたバラ。
私は職場の同僚3人に「男性が女性に贈るのか、女性が男性に贈るのか、どちらがい一般的なのか?」という質問をしました。
一人の女性は「男性が女性に贈るのが一般的」と答え、もう一人の女性は「両方」と答え、私の上司の男性は「女性から男性が一般的」と答えました。三者三様の答えでした。上司は「女性が贈らなければならないから、俺は嫁に何もしない」と偉そうに言っていました。二人の女性は「贈りなさいよ~」と助言していました。

昼食を終え、職場に戻ると上司の机の上に大きな花束が置いてありました。
上司に贈られてきた花束。
なんと彼の奥さんが、職場にわざわざ持ってきたのです。上司はまだ食事から戻ってきていません。メッセージカードには「いつもありがとう。大好きな夫へ」と書いてあります。すばらしい贈り物です。

しばらくして上司が食事から戻ってきました。私たちはニヤニヤしながら彼の様子を観察しました。

コメント付きの写真でその時の様子を表現します。
「これは嘘だ。信じられない。」
照れくさそうな表情。実は奥さんから送られたのは初めてだったそうです。
メッセージカードに目をやり「・・・・。」
この後、上司は二人の女性と片言の日本人から、冷やかしの集中砲火を浴びました。

この日の晩、彼は奥さんに何て声をかけるのでしょうか?
帰りに花屋にでも寄っていることだと思います。この日は、お花屋さんは夜までしっかり営業していました。


2013年2月14日木曜日

イチジクのサンドイッチ

アンバトの中心街を歩くと、以下のようなサンドイッチ屋さんをよく見かけました。
出店スタイルのサンドイッチ屋さん。
パンにチーズと黒いものが挟まっています。黒いものは・・・・
黒いものはなんとイチジク。
アンバトではこのサンドイッチが有名なのか、時期的なものなのかわかりませんが、イチジクサンドイッチ屋さんが数多くしゅってんされていました。
イチジクは甘く煮てあります。
このイチジクだけなら一度食べたことがあったのですが、サンドイッチ状態では初対面。
もちろん買って食べてみました。

甘いイチジクとチーズの塩気が絶妙のコンビネーション。そしてパンが全体の味をしっかり安定させてくれていました。このイチジクサンド屋さんが多数出店されていた理由がわかりました。日本でも作ってみて、家族に食べさせてあげようと思います。



2013年2月12日火曜日

本場、昔ながらの闘牛

アンバトではカーニバルシーズンに闘牛が行われます。人生経験のために本場の闘牛を見に行ってきました。

闘牛には5つのプロセスがありました。
① 牛の登場
② 馬に乗った人が牛の背中を突き刺す。
③ 2本の矢を持った人が牛の背中を突き刺す。
④ 闘牛士が赤いマントで牛を操る。
⑤ 闘牛士が長い剣で牛の背中を突き刺し、殺す。
⑥ 死んだ牛を巨大な馬が場外へ運ぶ。

① 牛の登場。
牛が登場すると、数人の闘牛士がピンクのマントで牛を動き回らせます。
② 馬に乗った人が矢で牛の背中を突き刺します。
牛は、馬に向かって突進します。馬は目隠しされているので逃げようとしません。
馬は牛の角から身を守るための防弾チョッキのようなものを身に付けていました。
牛が馬に突進した際、騎士が先端が短刀のようになった長い棒で、牛の背中を突きます。
③ 2本の矢を持った人が、その矢で牛の背中を突き刺します。
牛の突進をかわし、背中に突き刺します。

②と③の過程で牛の背中は血まみれ。
④ メインの闘牛士が登場し、おなじみのスタイル。マントで牛を操ります。
⑤ 闘牛士は15分ほど牛を操った後、長い剣(70cmほど)を持ち、牛をしとめるポーズをとります。この後、牛の背中を一発で奥まで突き刺し、牛は倒れます。牛が動けなくなった後、とどめを刺す人が現れ、牛のコメカミを短刀で刺します。
⑥ 死んだ牛は、巨大な馬に引っ張られ、場外で運ばれます。
牛のスピード、体力、会場の雰囲気、闘牛士の闘志や技術、どれをとっても私の想像を超えていました。そんな中でも一番の衝撃は「牛をしとめる」ということ。

闘牛の本場はスペイン。そのため、現在でもスペイン領だった国には数多くの闘牛場が残っています。しかし、動物愛護などの観点から、牛を殺すまで行うスタイルの闘牛は数少なくなってきているそうです。エクアドルでも数か所でした、この昔ながらのスタイルの闘牛は行っていません。

2時間半で、計6頭の牛が登場しました。5番目に登場した牛はよく動き、会場は最も盛り上げました。その牛の時は闘牛士は「牛をしとめる」ということをしませんでした。隣に座っていたエクアドル人が言うには「あのような牛は殺さない場合がある。その遺伝子を後世へと受け継がせるため、生きたまま場外へ出す。」と説明してくれました。

いろいろ考えさせられることがありました。いい経験になりました。

2013年2月11日月曜日

カーニバルシーズン突入!いざAMBATOへ

南米はいまカーニバルシーズン真っ只中!カーニバルとはカトリック教などの文化圏でみられる行事。仮装したパレードなどが見られます。世界的に有名なのがブラジル、リオのカーニバル。エクアドルでも、このシーズンは1年で1番盛り上がってます。

この時期、エクアドルでは多くの場所で、泡スプレーや水風船、小麦粉などを誰ともかまわずかけ合います。カメラを持って街を歩くのは危険なシーズンです。去年は私も泡まみれになりました。そんな中、AMBATO(アンバト)という街は、泡スプレーなど禁止し美しいパレードが行われます。ということで、私はアンバトに避難しました。

アンバトのカーニバルは、エクアドルで最も華やかで人が集まるパレードとして有名です。多くの外国人が見物に来る国際的なパレードです。そのため、人が混雑することは予想されましたが想像以上でした。

開始予定時間15分前の様子。
仕事には遅刻するが、カーニバルにはしっかり15分前行動のエクアドル人(笑)。
エクアドル人のお祭り魂感じました。
見物ポイント確保のため、トラックまで利用。
私は、エクアドルで数多くのパレードに参加してきましたが、ここまでの規模の見物客は初めてでした。

そして、いよいよパレード開始!

仮装したダンサーたちのダンスの他、バンド、各地のミスコン優勝者、そして最後には中国、ロシア、チリ、コロンビアなどの国際パレードもありました。
エクアドル各地のミスコン優勝者がユニークな乗り物にのって登場。 
中国人のパレードもありました。
国際的なパレード!
いろいろな種類のパレードの中でも、やっぱり一番盛り上がるのは仮装したダンサー達。

動画でどうぞ!





2013年2月9日土曜日

自立発展の酪農の村SALINAS

チンボラソ県の隣にあるボリーバル県に、人口1100人のSALINAS(サリナス)という小さな村があります。その村の自立発展の歴史に大変興味があり、サリナス観光に行ってきました。

ボリーバル県の中心地から、車で30分、山道を登っていくと、小さな集落が見えてきました。そこがサリナスです。この村には岩塩鉱山があります。塩はスペイン語で「SAL(サル)」。そのサルからサリナスという名前がつきました。
手前のむき出しになった部分が岩塩鉱山。
現在も岩塩が採れるそうです。
70年前までは、岩塩の採掘が村の中心産業だったそうです。しかし、大変貧しかったそうです。

1971年に、モンスカンディードラダという司教(多分イタリア人)が、村の発展のためにボランティア(多分イタリア人)を招いたそうです。そのおかげで、サリナスには欧米の技術を導入したチーズ工場やチョコレート工場などがあります。現在、そこで生産された商品は、SALINERITO(サリネリート)という商標でエクアドル国内だけでなく、海外でも販売されています。
サリネリートのマーク。
サリネリートのチョコレートは日本にも輸出されています。

私はチーズ工場とチョコレート工場を見学しました。
チーズ工場。
サリナスのチーズは、質、人気ともエクアドルトップレベル。
チョコレート工場。
以前、家族にサリネリートの板チョコを送ると、「今までで一番美味いチョコや」と言ってくれました。
チーズやチョコレートの他、大豆のパンやクッキー、乾燥きのこ、ソーセージなどの食品も有名です。私は、サリネリートの商品を大量に買って帰りました。
右から、チョコラテ用のチョコ、ウイスキーボンボン、乾燥フルーツ、乾燥きのこ、チョコレート。
こんな山奥の村が、食料品産業で大成功するなんてまさしく奇跡だと思いました。

私もボランティアとして、チンボラソ県の教育向上に努めてますが、最も難しいと感じることの一つは、現地の人のやる気を持続させることです。

サリナスの人々は、イタリア人ボランティアから導入した技術を取り入れ、向上させ、大成功させた訳です。サリナス人はとてつもなくすごい人々だと思います。