先週の金曜日にAMBATO(アンバト)10kmマラソンに参加しました。AMBATOとは、エクアドル内で5本の指に入る大都市です。この大会は19時にスタートする夜のマラソンです。エクアドルのマラソンマニアの間でも評判の高い大会です。この大会に向けて、ランニング仲間であるアンヘル、エディーとほぼ毎朝5時半からトレーニングを積んできました。この二人は、45歳のおっさんですが私は彼らの足元にも及びません。このランニング馬鹿二人の指導のもと、2月10日の大会本番に向けて体調を仕上げてきました。大会の申し込みも終え、後は走るだけという完璧な状態で大会当日を迎えました。
しかし、当日、私たちはAMBATOマラソンのスタート時間に間に合わないというオチをつくってしまいました。
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観客が引き返していくスタートゴールを通過するアンヘルとエディー |
この私のすばらしい体験を詳しく説明します。
大会当日は、仕事を定時に終えアンヘルの家に17時10分に集合しました。アンヘルの車で一緒に行くためです。しかし、アンヘルはその時間に仕事から帰宅。結局、私たちは17時半にリオバンバを出発しました。これがエクアドル時間というものです。この時、私たちは遅刻するなんて思いもしていませんでした。みんな楽しく会話しながらドライブしていました。しかし、18時15分を回った頃から、笑いはなくなりました。
18時45分にゴール地点であるスタジアムに到着。そこから、スタート地点まで移動しなければなりません。その時、私は状況がつかめてなかったので、とりあえず彼らの後をついていきました。そして、タクシーに乗りました。私は、そのタクシーを探していた様子から「これはやばい」ということを感じました。その時、私たちにできることは、ウォーミングアップしかありませんでした。AMBATOマラソンのラジオを聴きながら、車内で大人3人が太ももを叩いてウォーミングしていました。面白かったので写真をとりました。
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はるか遠くのスタート地点を見つめながら、太ももを叩くアンヘル。 |
18時55分。まだスタートしていません。しかし、この時間に45歳のおっさんたちの口喧嘩がスタートしてしまいました。喧嘩の最中、ラジオから「スタート」の合図が聞こえてしまいました。あの瞬間のエディーの顔が忘れられません。しかも、その時、3人ともトイレにいきたいという珍事実まで発覚。
ここであきらめる訳にはいきません。私たちは10ドル払って自己記録計測のためのチップをシューズに取り付けています。スタートから15分以内なら、正式計測してもらえるのです。
19時05分。マラソンによる交通規制ののためタクシーが動かなくなりました。私たちはタクシーを降り、スタート地点まで走りました。私たちの必死な様子を見て、AMBATO人は「スタートはあっちや!がんbれ」と声をかけてくれました。私はその状況がおかしくて一人爆笑していました。しかしランニング馬鹿達は必死です。途中、人目を気にせず3人で立小便をしました。2km位走った辺りで、青いスタートゲートを発見。
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スタート地点まで爆走するアンヘル(右)とエディー(中央)。左は、他の遅刻者 |
19時13分。スタートゲート到着。私は、スタート地点に到着したとき、ほぼ全ての体力を使い果たしていました。生涯で最も速く走れた2kmだったと思います。この後、10km走れるか心配でしたが、景色の美しさと沿道の人々の応援のおかげで気持ちよく走れました。さすが評判高いAMBATOマラソンです。
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最終グループに追いついた辺りで、ライトアップされた橋を発見。 |
あっという間の10kmでした。スタートするまでのいろいろな経験の比重が大きすぎたためでしょうか?
レース終了後、「来年は15時にリオバンバを出よう」と誓いました。
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ゴール地点にて。左からエディー、エクアドル支部長、アンヘル、そしてルイス。 | |
最高の経験をありがとう!